「注意喚起!」アルコールストーブで失敗した私が語る、2つのNG行為

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【私の失敗談】アルコールストーブで液体が飛び散った恐怖の瞬間

その夜は、キャンプでのソロ宴会を静かに楽しむつもりでした。アルコールストーブを準備し、燃料を注ぎます。そして、チャッカマンで火をつけた次の瞬間でした。

「ボッ!!」

聞いたことのない、乾いた爆発音が響きました。

一瞬何が起きたのかわからず呆然としましたが、すぐに異変に気づきました。

ストーブの周り、半径約50cm以内に、火のついた液体が飛び散っていたのです。

幸い、飛び散った場所には燃え移るようなものがなく、火はすぐに自然に消えました。

しかし、もしこれがテントの近くや、引火しやすい乾燥した落ち葉の上だったら…と考えると怖くなりました。

「単なる偶然だろうか?」

理由が全くわからなかった私は、念のためテントから離れた場所で、もう一度試してみました。

しかし結果は同じ。燃料を入れた直後に点火すると、またしても**「ボッ!」という爆発(のような現象)**が起こり、液体が飛び散ったのです。

さすがに危険だと判断し、その日のアルコールストーブの使用は断念しました。

この体験から、アルコールストーブには「知らないと命に関わる危険な使い方」があることを学びました。

アルコールストーブで「爆発」や「飛散」が起こる2つのNG行為

アルコールストーブはシンプルな構造ですが、燃料の特性やストーブ内部の状態によって、非常に危険な現象を引き起こすことがあります。

私が体験したような液体が飛び散る事故や、さらに大きな火災につながる「絶対にやってはいけない2つのNG行為」を解説します。


NG行為①:燃焼中に燃料を「継ぎ足す」こと

アルコールストーブの火力が弱くなってきたとき、火を消さずにそのまま燃料を足す行為は最も危険なNG行為の一つです。

アルコールストーブの燃料(メタノールやエタノール)は、非常に揮発性が高く、加熱されると大量の可燃性の蒸気を発生させます。

火のついたストーブに液体燃料を注ぐと、その燃料がこの高温の蒸気に触れて瞬時に引火します。注いだ勢いや熱の膨張により、火のついたアルコールが勢いよく周囲に飛び散り、大惨事につながります。

NG行為②:「少量注入」直後の点火

アルコールストーブに燃料を少しだけ入れ、すぐに着火することも非常に危険です。

原因を以下にまとめます。

原因:ストーブ内部で「混合気」が充満するため

液体燃料は、液体そのものよりも、気化した蒸気(ガス)が空気と混ざった状態が最も引火・爆発しやすい性質を持っています。これを「混合気」といいます。

  1. 燃料の少量注入: 燃料が少ないと、ストーブ内部の空間(タンク)の大部分が**「空気」**で満たされます。
  2. 混合気の生成: 注入された少量の燃料がゆっくりと気化し、内部の大量の空気と混ざり合います。これにより、**最も燃えやすい理想的な「混合気」**がストーブ内部に充満します。
  3. 爆発(破裂): この混合気に点火すると、密閉された内部で一気に引火し、急激な体積の膨張(爆発的燃焼)が起こります。この圧力でストーブ内の液体アルコールが外部に勢いよく押し出され、火のついた液体が周囲に飛び散るという現象が起こります。

私が体験した「ボッ!」という現象は、まさにこの「少量燃料による混合気の引火・破裂」が原因だったと考えられます。

【安全対策】アルコールストーブの正しい使い方と絶対守るべき3つのルール

アルコールストーブは、そのシンプルさと静かさが魅力ですが、使い方を間違えると大きな事故につながります。

あなたの安全なキャンプのために、先に述べた危険なNG行為を避けるための「絶対守るべき3つのルール」を徹底しましょう。

ルール1:燃料は「完全に消火」し「冷えてから」継ぎ足す

  • 完全に消火する: 付属の消火蓋(ふた)や専用の道具で火を完全に消します。
  • 冷却を待つ: 消火後もストーブは高温です。触れるくらいまで完全に冷めるのを待ってから、新しい燃料を注ぎ足しましょう。
  • 緊急時の準備: 万が一引火・飛散したときのために、近くに水や消火用の濡れタオル、砂などを用意しておくと安心です。

ルール2:燃料は「適切な量」を注ぎ「時間をおいて」点火する

  • 適切な量を入れる: 燃料はストーブの容量の**2/3程度(メーカー推奨量)**を目安に注ぎましょう。燃料が少なすぎると、爆発しやすい混合気が充満するリスクが高まります。
  • 時間を置く: 燃料を注いだら、すぐには点火せず**30秒〜1分ほど時間をおく**ように心がけてください。これにより、ストーブ内部の気化ガスの濃度が安定し、爆発的燃焼(破裂)のリスクを下げることができます。

ルール3:「火が見えない」ことを前提に慎重に行動する

アルコールストーブの炎は、日中や明るい場所では非常に見えにくいという特性があります。

  • 火の確認を怠らない: 火が消えているかどうかわからないときは、決して触ったり、燃料を継ぎ足したりしないでください。手をかざして熱気を感じるか、細い木の枝などを近づけて燃え移らないか、など慎重に確認しましょう。
  • 安定した場所で使う: 常に平らで安定した場所に設置し、燃えやすいものから離して使用しましょう。

【まとめ】「簡単」だからこそ「基本」に忠実に

アルコールストーブは手軽なギアですが、燃料は引火性の高い危険物です。

「簡単だから」と油断せず、**「火のついたものは熱い」「燃焼中の継ぎ足しは絶対禁止」**といった、ストーブの基本ルールに忠実に使用することが、安全で楽しいキャンプへの第一歩です。

私の失敗が、あなたの安全なキャンプライフに役立つことを願っています。